How Do U Want It

昨今某クーポン会社と某オークションが話題になってますね。
僕はクーポンやオークションを余り活用しない人間なので、これら2つを利用したこともないしこの先利用するつもりもないですが、あの騒動から学ぶべきことがあるとすれば、物品は理由もなく安くはならないということでしょう。


長引く不況のせいか、物の価値より安さに重点が置かれる風潮が非常に強いわけですが、森羅万象には必ず道理があります。
商品が安くなるということは必ず何かしらの点が差し引きで押し下げられているはずです。
例えば今後固定客が伸びることを期待しての値段だったり、薄利多売を狙ってのことだったり、という理由がある訳で、
「何だかよくわからないけど値段を下げた」
なんて馬鹿はそもそも店を経営したりしないし、世界は広いからそんな馬鹿もいるかもしれませんが、そんな店はすぐ潰れます。


某クーポン会社の広告で最大98%OFFと謳われていますが、冷静に考えればそんな値段がありえないことはすぐわかるでしょう。
普通に98%OFFにして商売して儲かる道理がなく、そんなものはただのボランティアです。
単純に考えて、今まで100%で売っていた物を2%で売るんですよ。量だけで考えれば50倍売らなければならない訳で、100人/1日の店がそのクーポンで5000人/1日の集客性を見込めると思いますか。ディズニーランドじゃあるまいし。
ならばその差し引いた結果はどこにいったのか、というのが今回のおせち騒動の顛末かと。
風聞では某クーポン会社は相当に無理強いな営業を行っているようですが、それで某クーポン会社が儲けたとしたら、そこにはその分のマイナスが発生するはずです。
だってお金が降って沸いてくる訳じゃないですからね。
店側もそのマイナス分をそのまま受けていたら潰れますからどこかに転嫁しなくてはならない。
それでできたのがあのクオリティのおせちなんじゃないですか。


もちろん無茶な営業をしている(風聞が正しければ)某クーポン会社も、食品を扱っているという自覚のない店舗(でも、言っちゃ何ですが以前いろんなお店で働いていた経験上あんな店いくらでもあります)両者とも十分すぎるほどの社会的罪悪はあるわけですが、それにしてもあまりに消費者側の考慮が足りなすぎる。
情報が多種多様大量になっている現代、消費者は情報を取捨選択しなければいけないという自覚が欠落しているように思えてなりません。
見境もなく飛びつく前に、「どうしてこんなに安くなるんだろう」という1プロセス置くだけで違うと思うんですが。
そしてその仕組みがわからなければ、買うのは止めた方がよいでしょう。
容易にわからないようになっているということは、どこか後ろめたいことがあるかもしれない、ということですから。