before I forget

憂國 [DVD]

憂國 [DVD]

大学の授業で三島由紀夫監督・主演・脚色の「憂国」を見ました。
二・二六事件で奥さんがいた青年将校(由紀夫ちゃん)はクーデターから仲間外れにされてしまい、元仲間を討つことになり、悔しいやら情けないやら怒りやらで「切腹しかない!」と思い、切腹して奥さんも後追いする。そんな28分。


由紀夫ちゃんはあんまり好きじゃなかったし、前半は由紀夫ちゃんと女の人がイチャイチャしてセックスしてるだけ(だいたいこの二人しか登場人物がいない)だったので寝てたんですが、起きたら由紀夫ちゃんが割腹していた。
内臓も出てたので
「おいおいこれいいのかよ、誰か吐いちゃったらどうすんだ」
と思ってたのですが、由紀夫ちゃんの顔がアップになったところで口からぶくぶく泡吹いてたので
カニみたい」
と思ってしまったらツボにはまってしまって不謹慎ながら笑いをこらえていました。
まったくこれで笑うとは自分で自分の感性を疑いますね。
能を表現形式として選び、ずっと能の舞台のようなところが映画の舞台です。
その後ろには由紀夫ちゃん直筆の「至誠」と書かれた掛け軸が飾ってあるのだ。微妙に字が汚い。
しかもBGMにずっとディズニー映画の音楽みたいのが流れてました。うーん。
ちゃんと色々考えれば見えてくるものもあるんでしょうけど、「死を前にした愛は美しい」とか「潔い死」とかいうのは共感しかねます。


「正月からグロいもの見せてすいませんね」と講師がうれしそうに言ってました。じゃあ見せんな。