おーめん

朝起きると母が「今日はSちゃんの誕生日だ」とのたまいます。
この女、何を言い出すか。そんな人は知らん。名前も聞いたことない。さては新手の詐欺にあっているのではないか、と心配するも、どうでもよくなり学祭に行きました。
さて、夜家に帰り「おーい、亭主様のご帰宅だぞー」と言おうとすると、ほんとに親父様がご帰宅なさっていたのであわてて口をつぐみ、居間に行ってみればなんとケーキがあるではありませんか。しかも誕生日を騙るのに、夕飯はおでん。「やばい。これは詐欺にあっているのではない、新興宗教かもしれない」とあまりの悲惨な現実にこぶしを震わせ唇をかみ締めて耐えているところに、そういえば不本意ながら血縁上妹であるとされている生物の名前がSと総称されていることを思い出しました。なーんだ、新興宗教じゃなくて、悪魔の生誕を祝う黒ミサを行っているサバトだったのか。